ユリ
あの患者さん、苦手だよー
私、やっぱり薬剤師向いていないんだよ
ユリ、仕事でなんか嫌なことでもあった？
シロ
ユリ
先輩薬剤師さんが服薬指導する際は、ニコニコなんだけど、私が担当すると「説明はいいから、さっさとお薬渡して」と取り付く島もないんだよね…
先輩の薬剤師さんは誰とでもうまく対応できているのに…
…
シロ
苦手な患者がいることは、薬剤師としてダメなこと？
シロ
ということわけで、ユリが自信なくしているんだけど、どうアドバイスすればいいかな？
シロはいつも優しいよね。
ただこの内容は若手の薬剤師さんだと同じことで悩むことは多いところだね
クロ
シロ
そうなんだ、誰でも通る道なんだね？
そう、だから重要なことを伝えておくね
クロ
この場合のかかりつけ薬剤師は制度上のかかりつけ薬剤師ではなく、何かあったときに頼ってもらう薬剤師としてのかかりつけ薬剤師だからね
クロ
シロ
苦手な患者がいても仕方ないってこと？
そうだね、やっぱり薬剤師の業務は対人業務だからね。
人対人である以上、どうしても会う合わないはでてくるのは仕方ないよ。
医師の世界でもこのような格言があるんだ
クロ
Learn to distinguish those patients for whom you can be their physician from those for whom you cannot.
Refer the latter to another physician.
Do it sooner than later.
あなたが主治医になれる患者となれない患者を見分けられるようになること。
後者は他の医師を紹介すること。そしてその場合はなるばく早いほうがいい。ドクターズルール425―医師の心得集より
薬剤師側から、「あの患者はちょっと…」というのはよくないけど、すべての患者に好かれるはずだって思うのは、少し違うよ。
ユリが合わせようと頑張ってもユリのことを苦手だと思う患者さんには「そういうものだ」と割り切って自分のことを必要とする患者さんに注力するのが一番だよ
クロ
