「新卒だし、まずは教育制度が整っている大手チェーンに行こうかな」
「ブランクがあるから、研修がしっかりしている薬局で働きたい」
転職や就職活動で、多くの薬剤師さんが「教育・研修制度の充実」を第一条件に挙げます。確かに、ホームページには「充実の研修カリキュラム」「専任メンター制度」といった魅力的な言葉が並んでいますよね。
しかし、現場の実態は少し違います。
「研修制度は立派だけど、現場では誰も教えてくれない」
「配属された店舗がハズレで、毎日調剤マシーン状態」
こんな悲鳴を上げる若手薬剤師を、私は何人も見てきました。
「教育制度があること」と「実際に教育を受けられること」は別問題なのです。
この記事では、以下の内容を詳しく解説します:
- 大手チェーン薬局の「店舗ガチャ・配属ガチャ」の恐ろしい実態
- 現場で頻発する「OJT放置」の原因と対策
- 本当にスキルアップできる「当たり店舗」の見分け方
「教育制度充実!」って書いてあるのに、実際はマニュアル渡されて終わり…なんてこともあるんだよね。

クロ

シロ
えーっ!それじゃあ意味ないじゃん。どうやって見分ければいいの?
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目次
大手チェーン薬局の「店舗ガチャ」とは?
大手チェーン薬局への就職・転職で最大のリスク、それが「店舗ガチャ(配属ガチャ)」です。
どれだけ会社全体の教育システムが素晴らしくても、あなたが配属されるのは「たった一つの店舗」。その店舗環境があなたの成長のすべてを決めます。
ハズレ店舗の特徴:忙殺される「調剤マシーン」
ハズレ店舗(激務店舗や人員不足店舗)に配属されると、以下のような状況に陥ります。
- 処方箋枚数が多すぎて、服薬指導の時間が取れない
- 先輩が忙しすぎて質問できる雰囲気じゃない
- 「見て覚えて」という名の放置プレイ
ここでは「教育」よりも「処理」が優先されます。結果、入社3年目になっても「ピッキングは速いけど、疑義照会や薬歴記載は自信がない」という薬剤師になってしまうのです。
当たり店舗の特徴:余裕が生む「質の高い指導」
一方で、当たり店舗(人員に余裕があり、管理薬剤師が教育熱心な店舗)では
- 先輩がマンツーマンで処方解析を教えてくれる
- メーカー勉強会や症例検討会が定期的に行われる
- 失敗してもフォローしてくれる体制がある
同じ会社の社員でも、配属先によって「3年後の薬剤師スキル」に天と地ほどの差がつきます。これが店舗ガチャの恐ろしさです。
「教育制度が整っている」の裏にある「OJT放置」
実はこれ、薬局業界だけの話ではありません。一般企業でも「教育制度の充実」を掲げる大企業ほど、現場での「OJT放置」が問題視されています。
一般企業でも起きている「配属ガチャ」の構造
一般的に、大企業では「全体最適」が優先されます。
「新入社員には幅広い経験を積ませたい」「欠員が出た部署を埋めたい」という会社側の都合で、個人の適性や希望とは異なる部署に配属される——いわゆる「配属ガチャ」は、日本の総合職採用における構造的な問題です。
薬局も全く同じです。「教育制度が整っている=あなたを丁寧に育てる」ではなく、「会社が使いやすいように、標準化された人材を作るシステムがある」と捉えるべきかもしれません。
なぜ現場で「放置」が起きるのか?
一般企業でも薬局でも、OJTが機能不全に陥る最大の原因は共通しています。それは「指導役(メンター)の評価・待遇に還元されないから」です。
会社から「新人の面倒を見てね」と言われても、指導役自身の業務量は減らされず、給料も上がりません。自分の仕事をこなしながらボランティアで新人を教えることになるため、どうしても優先順位が下がり、「放置」が生まれてしまうのです。
私の実体験:
私が以前いた店舗では、新卒の子が入ってきても、管理薬剤師が投薬に追われて一日中カウンターに立ちっぱなしでした。新人は調剤室でポツンと立ち尽くし、たまに「これ棚に戻しておいて」と言われるだけ…。
結局その子は、「ここでは成長できない」と言って1年で辞めてしまいました。
「マニュアルがある」=「教育できる」ではない
大手は立派なマニュアル完備をアピールしますが、マニュアルはあくまで「教科書」です。
「この患者さんにはどう伝えるべきか?」「この処方の意図は何か?」といった臨床的な判断(クリニカルジャッジ)は、マニュアルを読んだだけでは身につきません。
現場で先輩との対話を通じて学ぶしかないのですが、その「対話の時間」が取れないのが現状なのです。
マニュアルはあっても、それを読み込む時間すらないのが忙しい店舗のリアルだね。

クロ

シロ
うわぁ、放置されるの辛い…。自分からガツガツ聞けない性格だと詰んじゃうね。
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「店舗ガチャ」でハズレを引かないための防衛策
では、どうすればこの「ガチャ」を回避し、本当に成長できる環境を手に入れられるのでしょうか?
運任せにせず、確率を上げる方法はあります。
1. 「エリア限定」ではなく「店舗限定」で探す
大手チェーンでも、中途採用なら「配属店舗確約」で契約できる場合があります。
「〇〇店での勤務を希望します」と条件を出し、その店舗の雰囲気や人員体制を確認してから入社するのです。
2. 面接時の「逆質問」で教育体制を見抜く
面接で以下の質問をぶつけてみましょう。
- 「配属予定店舗の1日あたりの処方箋枚数と、薬剤師の人数を教えてください」
– 目安:薬剤師1人あたり25〜30枚程度なら余裕あり。40枚近いと激務で教育どころではない可能性大。 - 「その店舗に、新人を指導した経験のある薬剤師はいますか?」
– 指導経験者がいない、または若手ばかりの店舗は要注意です。
3. 転職エージェントに「内部事情」を聞く
これが最も確実です。エージェントは「あの店舗は管理薬剤師が教育熱心」「あそこは離職率が高くていつも人が入れ替わっている」といった現場のリアルな情報を持っています。
「教育制度が整っている会社」ではなく、「教育体制が整っている店舗」を紹介してもらうよう依頼しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1: 大手チェーンなら異動願いを出せば店舗を変えられますか?
A: 制度上は可能ですが、即座に希望が通るとは限りません。特に人員不足の店舗から抜けるのは難しく、「次の人が入るまで待って」と引き止められ、半年〜1年以上待たされることもザラです。最初からハズレ店舗を引かないことが重要です。
Q2: 中小薬局の方が教育はおろそかですか?
A: 一概には言えません。確かに研修カリキュラムは大手に劣りますが、「社長や管理薬剤師との距離が近い」というメリットがあります。教育熱心な個人薬局なら、大手以上に手厚く、経営視点まで含めた深い指導を受けられることもあります。これも「店舗(経営者)ガチャ」の一種ですが、事前に見学すれば見極めやすいです。
Q3: OJTで放置されたらどうすればいいですか?
A: 待っていても状況は変わりません。「今は忙しいですか?5分だけ教えてください」と自分から時間を確保しに行くか、どうしても改善されない場合はエリアマネージャーや人事に相談しましょう。それでもダメなら、あなたの時間を無駄にしないために、早めの転職(環境を変えること)も検討すべきです。
まとめ:会社名より「店舗環境」を見よう
この記事では、大手チェーン薬局の教育制度の実態について解説しました。
- 大手=安心ではない: 会社全体の制度より、配属店舗の環境がすべて
- 店舗ガチャのリスク: 忙しすぎる店舗ではOJT放置が起きる
- 回避策: 「店舗確約」や「エージェント情報」で、教育的余裕のある店舗を狙い撃ちする
「教育制度が整っているから」という理由だけで就職先を選ぶのは、カタログスペックだけで車を買うようなものです。
実際にあなたが働くのは「会社」ではなく「店舗」。その現場で、誰と一緒に働き、どう育ててもらえるのか。そこまでこだわって初めて、理想のキャリアへの切符が手に入ります。
結局、大事なのは「誰に教わるか」なんだよね。会社の看板より、現場の人を見よう!

クロ

シロ
そっか!じゃあまずは、エージェントに「教育熱心な人がいる店舗」を聞いてみるね!
あなたの成長を真剣に考えてくれる職場は必ずあります。まずは情報収集から始めてみましょう。
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